植毛とAGA治療の違い~費用や期間、リスクなどデメリットも比較

AGAの基礎知識 2019.01.09

AGAを植毛で治療

男性が薄毛になる原因のほとんどがAGA、男性型脱毛症と言われています。

育毛剤やAGA専門のクリニックで治療を行ったものの望むような効果が得られなかった場合、植毛によってAGAを治療を行うことは可能です。

しかし、植毛治療は施術を伴う治療法なので十分な情報を取得したうえで実施する必要があるでしょう。

AGA治療と植毛の違い

AGA治療はジヒドロテストステロンの影響によって弱体化してしまった毛母細胞を活性化させることで薄毛治療を目指しますが、植毛治療は側頭部や後頭部など薄毛が進行していない部分の皮膚を切り取って移植します。

細胞を元気に生き返らせるのではなく、元気な髪の細胞と入れ替えることで薄毛治療を目指します。そのため、両者は全く違う治療方法なので効果性や治療方法も異なります。

今回は植毛治療のメリット・デメリット、費用、副作用などに焦点を当てて解説します。

植毛治療とは?

植毛治療とはAGAによって抜け落ちてしまった髪の代わりに、別の部分から採取した髪を植え付ける治療法です。

比較的高い確率でAGAの薄毛を治療できる方法として注目されており、薄毛がかなり進行してしまった方の最後の治療方法として活用されています。

移植治療には自毛植毛人工毛植毛があります。詳しく解説します。

自毛植毛

移植手術を受ける本人の髪を脱毛部分に移植する方法です。現在、AGA治療のために植毛治療を行う患者の大半がこの方法を取っているようです。

AGAを発症すると前頭部と頭頂部の薄毛が進行しますが、側頭部や後頭部は影響を受けず髪が残る場合が多いので、植毛の際には側頭部や後頭部の髪が移植されます。

前頭部と頭頂部はジヒドロテストステロンの影響を強く受けやすく毛母細胞も弱体化していることが多いのですが、側頭部や後頭部はAGAの影響を受けにくいので、元気な毛母細胞の髪を移植することで薄毛を治療することができるのです。

移植した髪が頭皮に馴染んでくれれば、本来の髪と同様に成長を続けてくれます。また、自分の髪を使用しているのでかつらのような特別なメンテナンスも不要です。うまくいけば半永久的に細胞分裂をくり返して自生してくれるので、比較的失敗率の低い治療法かもしれません。

人工毛植毛

人工毛植毛ではポリエステルやナイロンなどの人口繊維を頭皮に移植します。人間の髪に似せて作られており、ある程度のリアリティは確保できるでしょう。

人口の髪なので植毛する本数や髪の長さを自由に決められるというメリットがあります。ただし、人工毛なので頭皮の細胞システムが拒絶反応を起こし免疫システムがトラブルを引き起こす可能性があります。また、自毛植毛のように自生できないので毛穴に汚れが詰まり、それが原因で細菌が繁殖するため定期的なメンテナンスが必要になります。

他にも、植毛した人工毛が途中で切れてしまい、頭皮に人工毛の切れ端が残ることで頭皮トラブルの原因になる場合があります。人工毛による植毛治療を検討しているのであれば上記の点を十分に考慮する必要があるでしょう。

人工毛植毛が禁止されている国もある

植毛治療が進んでいる一部の国では人工毛による植毛治療が禁じられているところもあります。

日本の皮膚科学会が発表している男性型および女性型脱毛症診療のガイドラインの中でも人工毛による植毛治療は評価が低く、あまり推奨されていません。

現在の状況を考えるとあまり有効なAGA治療方法ではないと思われます。

植毛と増毛の違い

植毛と増毛は同じと考えている方も多いようですが、実際は違います。増毛は字の通り、髪の量を増やすことを目的にしています。薄毛が気になる部分だけでなく頭皮全体の髪の量を増やすことを増毛と言います。

一方で植毛は髪の毛がない部分に別のところから髪を移動させるだけなので頭皮全体の髪の量は増えません。

自毛植毛のメリット

AGAによる薄毛を治療するために植毛治療を検討しているのであれば治療のメリット・デメリットを十分に理解してから行いましょう。

まず、植毛治療のメリットについてご紹介します。

拒絶反応を起こす可能性が低い

植毛は皮膚に細胞を植え付ける施術なので、体の免疫細胞が拒絶反応を起こして大きなトラブルになる場合があります。しかし、自分の髪を植毛する場合、人工毛のような拒絶反応が起きにくく、スムーズに移植が完了する可能性が高いでしょう。

また、移植設備も進化しているので最新の設備を使用することで定着率を上げて、移植した髪が自生できる確率を上げることもできます。AGAがかなり進行してしまった場合でも比較的短期間で薄毛治療を成功させることができ、薄毛の悩みから解放されるかもしれません。

AGAの影響が少ない組織を移植できる

AGAを発症する原因はジヒドロテストステロンの生成にありますが、ジヒドロテストステロンの影響を受けると毛母細胞は弱体化し、細胞分裂の回数も少なくなってしまいます。

AGAの影響を受けていない細胞はヘアサイクルも乱れておらず、その細胞移植がうまくいくなら本来の髪のように細胞分裂を行い、新しい髪を生み出します。頭頂部や前頭部はAGAの影響を強く受けて脱毛が進行していると思いますが、そこに側頭部や後頭部の髪を植え付けることでAGAによる薄毛を治療できるかもしれません。

毛根消失にも対応可能

外傷や火傷などで毛根が消失してしまった場合でも植毛で薄毛治療を行える場合があります。

本来、毛根が消失してしまった場所から髪が再生する可能性は少ないですが、元気な髪の毛根組織を移植することで消失部分に髪を再生させることが可能かもしれません。

移植後、細胞が定着するなら本来の髪の毛のように細胞分裂を行い、髪は成長します。

植毛した髪の継続期間

植毛した髪がうまく定着してくれたなら半永久的に生え続けると言われています。植毛の際には毛根細胞も一緒に移植するので新しい髪が自分の力で自生してくれるのです。

また、移植する毛根細胞はAGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の髪なので、年齢を重ねてもある程度の期間、細胞分裂をくり返し生え続けてくれるでしょう。

自然な仕上がり感

自毛を使っての植毛なので自然な仕上がりになるでしょう。人工毛のクオリティも向上しているようですが、やはり人工の髪なので手触りや艶などは違和感があるようです。

一方で自毛植毛は自分の髪を使っての移植なので、色・質感・艶などもナチュラルな出来になります。人によって髪の色、質感、太さは違います。なるべく自然な仕上がりにしたいのであれば自毛植毛がベターでしょう。

日本皮膚科学会も公認

日本皮膚科学会が発表している男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインをみると、自毛植毛によるAGA治療はBランクに位置付けられており、高い有効性がうかがえます。

AGAの代表的な治療方法にプロペシアやミノキシジルなどの治療薬がありますが、それらと同じく高い評価を受けています。ちなみに、人工毛による植毛治療はDランクになっており、先にも書いたように十分な検討が必要でしょう。

自毛植毛のデメリット

自毛植毛はAGAによる薄毛治療を成功させるための有効な治療方法ですが、デメリットも存在します。後悔しないAGA治療を行うためにも自毛植毛のデメリットも理解しておきましょう。

傷跡が残る

自毛植毛には幾つかの方法がありますが、切開方法が一般的です。FUT法(FOLLICULAR UNIT TRANSPLANTATION)とも呼ばれており、メスを使う植毛法でドナー髪を取るために皮膚ごと切りとります。一概には言えませんが縦1センチ×横10~20センチ程度と言われています。

そのため、頭皮に切れ目が残り術後も傷が目立ってしまうかもしれず、完治するまでにも時間がかかるでしょう。長髪にすることで頭皮の傷を目立たなくすることもできますが、短髪が好みの男性などは術後の傷隠しをどのように行うが事前に検討しておいた方がいいでしょう。

スポーツ選手やサラリーマンの方などは特にそうでしょう。どうしても傷跡も目立たなくないという方はFUE法がお勧めです。

傷口が目立たないFUE法

FUE法(FOLLICULAR UNIT EXTRACTION)は、メスを使わない植毛施術でドナー髪を採取するためにくりぬき器具を使用して1ミリ前後の小さな穴をあけます。

パンチと呼ばれるくりぬき器具は微小な穴をあけるだけなので術後の傷が目立つのを防いでくれます。FUT法と比べると費用が高額になりますが、見た目の仕上がりを重視するのであればこの方法を検討してみてもいいでしょう。

FUTとFUE どっちがいいの?

どっちの方法が優れているのかは希望する治療内容や薄毛の進行度合いによっても変わってくるので一概には言えません。

植毛後の傷のことを考えるのであればFUE法の方が適していますし、高い定着率を求めるのであればFUT法の方が優れています。どちらも一長一短という感じなのでメリット・デメリットをよく検討したうえで決定するといいでしょう。

近年ではFUT・FUE両者の技術力は進歩しており、高い定着率・精度を実現できるようになっています。そのため、両者に優劣を付けるのは非常に難しくなっているようです。

移植できる本数に限界がある

AGAの植毛治療は外科手術にあたるため、体への影響を考慮して一回の移植本数が決められています。また、移植する元の髪、後頭部や側頭部の髪の量にも限りがありますから際限なく移植できるわけではありません。

人間には10万本の髪があると言われていますが、基本的に10,000本~13,000本程度が限度と言われています。

顔が腫れることがある

頭皮の皮膚を切り取って別の場所に移植するわけですから術後、顔やまぶたが腫れることがあります。施術の際には麻酔が使用されるので顔だけでなく頭皮全体が腫れているように感じるかもしれません。特に術後から一瞬間程度は安静にしておく必要がありますし、外出も控えた方がいいでしょう。

会社員の方などは術後の休みの申請などを事前に検討する必要もあります。基本的には一週間程度で腫れは収まり、頭皮の違和感もなくなっていくようです。しかし、痛みや違和感が続くようであれば専門医に診てもらう必要があります。

効果を実感するまで時間がかかる

移植治療するクリニックによって違いがあるかもしれませんが、基本的には髪をそってから移植を行いますし、移植した髪が定着しても正常に細胞分裂を行い成長するまでには時間がかかります。

髪にはヘアサイクルというものがあり、成長期・休止期・後退期をくり返しています。生える・成長する・抜けるのサイクルを繰り返しているわけですが、植毛した髪が成長して、新しい髪が生えるまでには最低でも3ヶ月必要になります。

また、産毛のような髪が生えてから黒く・太く成長するまでには半年から1年程度かかるでしょう。つまり、髪が生えてきたな!と実感するまでには時間がかかるのです。

費用が高額

植毛治療は健康保険が適用されませんので、どの方法を採用するにしても高額治療になるでしょう。

薄毛の進行状況や移植する本数によっても違いがありますが、50万円から200万円前後の費用が必要になると言われています。費用が一番安く済むのはM字ハゲと言われており、100万円前後、O字ハゲの場合は200万円前後の費用が必要になることもあるようです。

FUT法よりもFUE法の方が高額になります。費用の安いFUT法を採用した場合、完治までに二週間程度が必要になり、FUE法の場合は2~3日で完治するようです。

植毛治療の概算費用

薄毛のタイプ 必要グラフト数(概算) 費用概算
M字ハゲ 100~1,000G 320,000~1,400,000円
O字ハゲ 500~1,500G 800,000~2,000,000円
U字ハゲ 2,000~3,000G 2,600,000~3,800,000円

自毛植毛の副作用

AGA治療のために自毛植毛を検討しているのであれば、デメリットだけでなく術後の副作用についても考慮しておく必要があるでしょう。

植毛を行った後に予想していたよりも大きな副作用が現れる可能性もあります。自毛植毛の基本的な副作用についてご紹介します。

皮膚の突っ張り感

AGA治療のために植毛手術を行う方の多くがFUT法を採用するようです。この方法を使って移植する場合、側頭部や後頭部の皮膚をメスで切って、薄毛が進行している部分に移植します。横数センチ、縦数ミリ程度を切開して移植し、縫合します。

頭皮の硬さや個人の体質によっても違うようですが術後、皮膚の引っ張り感が出ることがあるようです。しかし、頭皮は期間が経過すると適度に伸びるため長期間皮膚の突っ張り感が残ることはないと言われています。

皮膚の拒絶反応

人工毛の移植手術の場合、体の免疫細胞が異常反応を起こして拒否反応を引き起こす可能性が高いと言われていますが、自毛移植の場合は自身の皮膚・細胞を移植するため拒絶反応が出る可能性は低いと言われています。

しかし、可能性はゼロではありません。細胞間の拒否反応は出ないかもしれませんが、皮膚の拒絶反応が出る可能性があります。当然、後頭部と側頭部、頭頂部と前頭部の皮膚は違った性質を持っていますから、移植された部位が拒絶反応を起こす可能性があるのです。

AGAによる薄毛治療は進歩しているとはいえ十分な検討が必要でしょう。

頭皮のへこみ

移植治療を行うクリニックや担当医の技術力によっても差が出るようですが、採取したドナーを移す際に移植がうまくいかないと頭皮がへこんでしまうことがあるようです。通常よりも深く押し込んでしまった場合などに生じる副作用なので事前に担当医と十分に意思を通わせる必要があるでしょう。

ほとんどのAGA専門クリニックでは術後のアフターケアも行ってくれます。もし、頭部のへこみなどが生じた場合にはどのようなケアを行ってくれるのか確認しておきましょう。FUE法で移植するなら後頭部からドナーをくりぬく形で移植されるので頭部がへこむ副作用の可能性も低くなります。

就寝時に制約がある

後頭部の皮膚を切り取って移植した場合、傷口が完治するまでに約一週間程度かかり、それまでの間、後頭部を枕につけて寝ることはできないでしょう。うつ伏せになって寝るか特殊な枕を使う必要があるかもしれません。

FUE法ではパンチという器具で後頭部に小さな穴をあけますが、その場合でも多少の痛みは残ります。就寝時の制約があることは覚悟しなければいけないでしょう。

植毛治療の失敗例

一昔前は人工毛を使った植毛治療しかなく、治療を行った後にいろいろなトラブルが発生していたようです。しかし、最近では自毛移植の技術が進歩し患者の理想に近いAGA治療を行うことができるようになりました。

とはいえ、自分の満足のいく仕上がりにならずに植毛治療行なったことを後悔している人もいるようです。植毛によるAGA治療を行った場合、どのような失敗例があるのか参考としてご紹介します。

仕上がりが不自然

特に生え際の植毛は不自然な見栄えになりやすく、植毛治療を行った際の成功と失敗を大きく分ける要因になります。

生え際の髪の色・固さ・毛流れなどを精密に図って移植しないと、まるでかつらを被せたかのような移植になってしまいます。もちろん、人工毛に比べるならはるかに自然な仕上がりになりますが、それでも他の人に気づかれないためにはより自然な仕上がりを目指す必要があるでしょう。

自然な仕上がりにするためには髪の密度を合わせることや生え際を一直線に仕上げることなどが必要です。施術前のカウンセリング時にこれまでのサンプル写真などを見せてもらい、どのような仕上がりになるのか把握しておきましょう。

失敗例の原因の多くは担当医の技術力不足にあると言われています。実績のあるAGA治療クリニックを選ぶことや十分なカウンセリングの時間を取ることなどが必要でしょう。

定着率が悪い

自毛移植を行ったものの定着率が悪く失敗に終わった・・・という話は昔からよく聞きます。数万本の髪を移植したとしても定着率が2割程度であれば全く効果がないでしょう。最低でも7~8割程度の定着率が欲しいところです。

人工毛の移植治療が主流だった時代は定着率が低く、安全性も確保できないことが問題視されていましたが、移植設備が整うにつれて自毛移植が主流になり、定着率も9割程度までに向上しているようです。ドナー採取してからの移植時間の短縮やドナーの保存方法が良くなっていることが背景にあるようです。

基本的に植毛治療の定着率の善し悪しは移植治療を行う病院の設備力と担当医に技術力にかかっているようです。移植が成功して、髪の毛がしっかりと定着するなら、髪は半永久的に生え続けると言われており、年齢を重ねたとしてもある程度の毛量は保持できるかもしれません。治療する病院はしっかりと選ぶ必要があるでしょう。

植毛治療するならAGA専門のクリニックに相談!

植毛治療の設備と技術力は日々進歩しており、薄毛がかなり進行してしまった人でもフサフサの髪を取り戻せる可能性があります。

一昔前の人工毛による植毛ではなく自毛移植を採用するなら、細胞間の拒絶反応の可能性も少なくできますし、自然な見た目を手に入れることもできます。

植毛治療を成功させるためには信頼できるAGA専門のクリニックを見つける必要があります。あなたの理想を叶えてくれるAGA専門のクリニックを見つけてください!

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